国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会は、去年の夏に日本で初めて行った調査結果を、ことし6月の理事会で報告し「日本には人権に関する構造的な課題がある」などと指摘しました。
これを受け、調査にあたった作業部会の専門家、ピチャモン・イェオファントン氏が来日し、1日にNGOが都内で開いた講演会で調査結果について報告しました。
このうち、旧ジャニーズ事務所の元社長、ジャニー喜多川氏の性加害問題について、ピチャモン氏は「メディアによって、問題が何十年も覆い隠され、今も被害者たちには補償への長い道のりが残されている。対話を含めた正しいプロセスで補償が行われるよう、引き続き警告していく」と述べたうえで、「こうした問題が二度と起きないよう、今だけでなく、将来の課題として議論することが大切だ」と指摘しました。
また、福島第一原子力発電所で廃炉などを行う作業員の健康問題や、アニメーション業界の長時間労働の問題などを指摘したうえで、日本に、政府から独立した人権機関がないことを踏まえ、「人権機関の設立で、すべてではなくとも問題を解決できるはずで、政府が取るべき大きな一歩だ」と提言しました。
そして最後に、「人権侵害の問題は隠されるべきではなく、リスクにさらされている人たちの声を聞いて迅速に対処すべきで、関係する人たちが行動を起こすことが必要だ」と呼びかけました。
時間
01/07/2024
数字をクリック
1806
国連人権理事会 専門家が来日 講演会で調査結果を報告
詳細
推奨
-
1
中国の偵察・攻撃型無人機 初確認の機種 東シナ海飛行 防衛省
27/05
-
2
上野動物園のパンダ リーリーとシンシンが中国到着 飼育施設へ
29/09
-
3
都知事選ポスター 三浦春馬さん似顔絵の無断使用で事務所抗議
29/06
-
4
埼玉 連続不審火 久喜市内の倉庫を全焼させた疑いで容疑者逮捕
06/08
-
5
えん罪事件 勾留中がん発覚で死亡 遺族の訴え退ける 東京地裁
21/03
-
6
新型コロナ感染者数増加 入院患者数多く病院は感染拡大を警戒
02/02